『ミョウガ』という食材を普段の食事で楽しむことはありますか?
私自身、実家にいた時代からミョウガを食べる機会がほとんどありませんでした。
ミョウガは一般的に薬味として用いられることが多く、夏バテ予防の効果が期待できます。
このため、ミョウガの自家栽培をする人も見かけます。
ところが、ミョウガ栽培が推奨されないという話を耳にしたことはありますか?
ミョウガ栽培を避けるべきとされる理由が4つあるとされています。
しかし、実際にはミョウガ栽培自体が問題ではなく、注意すべきポイントを理解すれば、自宅で栽培が可能です。
これからミョウガ栽培を検討している方は、この情報を参考にしてみてください。
ミョウガを植えるべきでないとされる4つの理由は何?
ミョウガ栽培に慎重であるべき理由を述べる前に、ミョウガの4つの有用性をご紹介しましょう!
ミョウガの4つの有用性
・食欲を促進し消化を助ける作用
・血液の流れを改善し発汗を促す効果
・眠気を取り除く効能
・体温を冷ます作用
ミョウガにはこれらの有用性があり、夏バテを軽減する効果があります。
しかし、スーパーでミョウガを買うと、少しの量で200円程度することが多く、高価に感じることもあります。
そのため、家庭でミョウガを栽培する人もいます。
自宅で栽培することで節約にもなり、愛着もわくものです。
しかし、ミョウガ栽培には注意が必要で、その理由は4つあります。
ミョウガ栽培を避けるべき4つの理由:
・過剰な増殖
・増殖に伴い収穫量が増大
・他の植物の成長を妨げる
・土からの完全除去が困難
これらの理由により、ミョウガ栽培が推奨されないことをご存じでしたか?
これから、ミョウガを植えるべきでないとされる4つの理由について詳しく説明していきます。
過剰な増殖
ミョウガは、非常に生命力が強く、繁殖力も高いです。
そのため、プランターではなく直接庭に植えると、制御不能なほどに繁殖し、手に負えなくなることがあります。
ミョウガの生命力は雑草に匹敵し、地下茎が伸びて無制限に増殖します。
一度繁殖すると、完全に除去するのが難しく、周囲の家庭にまで広がる可能性もあります。
このような理由から、ミョウガの栽培は慎重に行う必要があると言われています。
ミョウガの繁殖力は非常に高く、一度植えるとその生命力と拡散力によって、他の植物の生育空間を奪い、園芸環境に影響を及ぼす可能性があります。
また、地下茎が深く広がるため、一度栽培すると、その地域から完全に取り除くことが困難になることがあります。
そのため、ミョウガの栽培は特に注意が必要で、広がり過ぎないよう管理することが大切です。
これらの点を考慮すると、ミョウガ栽培には一定のリスクが伴うことが理解できます。
しかし、適切に管理し、その特性を理解すれば、家庭でもミョウガの栽培を楽しむことが可能です。
ミョウガの栽培を考えている方は、これらの点を踏まえ、検討してみてください。
増殖に伴い収穫量が増大
ミョウガが増殖すると、収穫量も自然と増加します。
通常、家庭でのミョウガの使用は薬味程度であり、大量に増えすぎると食べきれず、廃棄せざるを得ない状況になることがあります。
また、ミョウガは好き嫌いが分かれるため、配るのも一筋縄ではいきません。
他の植物の成長を妨げる
ミョウガの増殖は周囲の植物にも影響を与えます。
地下茎が他の植物の根を妨げ、成長を阻害したり、草丈が40cmから100cmに成長することで低い植物に日光が届かず、枯れることもあります。
土からの完全除去が困難
また、ミョウガの根系は一度土に根付くと取り除くのが困難です。
地下茎が横に広がり、途中で切れやすく、少しでも残ると再び増殖するため、完全に取り除くのには慎重な作業が必要です。
「ミョウガは植えてはいけないじゃなく」植え方の問題
ただし、「ミョウガは植えてはいけない」というわけではありません。
実際に家庭菜園では人気があり、病害虫の心配が少なく、日当たりが悪い場所でも育ちやすいことが人気の理由です。
適切な植え方を行うことで、これらの問題を回避し、家庭菜園でのミョウガ栽培を楽しむことができます。
ミョウガを栽培する際に準備するべき道具は以下のとおりです。
ミョウガ栽培に必要な道具
・ミョウガの球根(地下茎部分)
・深さが30cm程度の大きなプランター
・培養用の土
・敷き藁
・水差し
・肥料
ミョウガの球根選びは迷うところですが、大きなものを選ぶのが良いとされています。
これらの球根は2月から4月初めにかけて、ホームセンターなどで購入可能です。
ミョウガに適した土を自分で配合することもできますが、手間がかかるため、培養土の使用が推奨されています。
それでは、ミョウガの適切な植え方をご紹介します。
ミョウガの植え方
・プランターに10cmほどの厚さで培養土を敷く。
・15cm間隔で、球根の芽が上を向くように植える。
・土をかけて表面を平らにする。
・たっぷりと水を与える。
・敷き藁をかける。
ミョウガの栽培は比較的簡単なので、初心者にもおすすめです。
この方法で植えると、ミョウガの過剰な繁殖を抑えることができます。
水やりは土の表面が乾いたら行い、プランター栽培の場合は特に乾燥に注意してください。
また、球根から植えたミョウガの肥料の追加時期は、固形肥料と液体肥料で異なります。
追肥のスケジュール
・固形肥料の場合は毎月1回
・液体肥料の場合は毎週1回
追肥の方法は、プランターごとに20g程度の肥料を敷き藁の間に撒くだけです。
液体肥料を使用する場合は週に1回の頻度で施肥が必要です。手間をかけたくない方には固形肥料が適しています。
ミョウガの収穫時には、地面から出た花芽を見つけることができます。
これらの花芽がミョウガです。
花が咲く前に、ハサミでカットするか手で折って収穫します。花が開くと風味が落ちるため、開花前の収穫が重要です。
これらの手順に従えば、ミョウガを効果的に育てて収穫することができます。
ミョウガの栽培に挑戦したい方は、これらの方法を覚えておくと良いでしょう。
ミョウガを植えてはいけない時期は?
ミョウガの植え時について、一般的にはどんな時期でも栽培できると思われがちです。
2020年のミョウガ生産量トップ3は以下の通りです。
ミョウガ生産量ランキング
・高知県: 5,080トン
・奈良県: 101トン
・秋田県: 75トン
特に高知県では、ビニールハウスを利用した施設園芸が盛んで、ミョウガだけでなくナスやピーマン、ししとうなども栽培されています。
ビニールハウスを使用すると、温度や湿度の管理が可能で、季節を問わず栽培や収穫が行えます。
しかし、家庭での栽培では温湿度の管理が難しいため、適切な時期の選定が重要です。
ミョウガの場合、年に2回適切な植え時があるとされています。
ミョウガ栽培に最適な時期は以下の通りです。
ミョウガの植付け時期:
・3月中旬から4月中旬(収穫時期: 8月~9月)
・9月から10月(翌年の梅雨明け頃に収穫)
特に寒冷地域では、4月頃に植え付けることが推奨されています。
地域によって植え付け禁止時期が異なるので、それぞれの気候に合わせた対応が必要です。
3月中旬から4月中旬、または9月から10月が植え時の適期とされています。それ以外の5月から8月、11月から2月は避けるべき時期です。
まとめ
・ミョウガ栽培には4つの注意点がある。
・適切な植え方を学ぶことで、家庭菜園でも栽培可能です。
・最適な植え時は3月中旬から4月中旬、または9月から10月です。
ミョウガは食欲を促進し、消化を助ける効果があるため、夏バテ防止に最適です。
害虫被害が少ないため、家庭菜園でも人気があります。
ただし、ミョウガ栽培には正しい方法が必要で、間違った方法で栽培すると増殖を抑制できないこともあります。
正しい植え方を学べば、増殖を適切に管理し、トラブルなく美味しいミョウガを収穫できます。
ですので、ミョウガを育てたい場合は、まずは正しい植え方を学ぶことが重要です。